四則混合の計算は、3+5-2 のような計算であれば簡単に解けます。
(四則とは、足し算・引き算・かけ算・わり算のことです。)
しかし、3+4×2 のように計算が混ざると、大学生でも間違えることがあります。
さらに( )が入ると、一気に難しく感じるようになります。
四則の計算の基本ルールは、次の通りです。
ただ、このルールを最初から一度に理解するのは簡単ではありません。
そこでまず、子どもたちがこれまでどのように計算を学んできたのかを振り返ってみましょう。
例① 3+5−2
例② 5×4÷2
例① (4+5)×3
例② 20−(3+5−2)
例① 5+4×3
例② 3×4−2×5
学年ごとの習熟度を考えれば自然な流れですが、子どもからすると「あとからルールが増えていく」ため、混乱しやすいポイントでもあります。
しかし、この計算の順序は今後のすべての数学の土台になります。小4、遅くとも小5までには確実に身につけておきたい内容です。
中学生になると、マイナスや累乗なども加わり、さらに複雑になります。
だからこそ、小学生のうちに見た瞬間に正しい順序が分かるレベル(反射レベル)までトレーニングしておきましょう。
それでは、基本問題で確認していきます。
第1章 計算の順番の基本パターン
四則の計算にはいくつかのルールがありますが、まずは一番基本となる考え方から確認していきます。
計算は基本的に左から順に行う
この考え方を土台にして、あとから新しいルールが加わっていきます。
1 左から計算する
同じ種類の計算(+と−、×と÷)は左から順に計算します。
(1) 3+4−2
=7−2
=5
(2) 4×6÷3
=24÷3
=8
2 かけ算やわり算を先に計算する
たし算やひき算よりも、かけ算とわり算を先に計算します。
(1) 7×3−35÷5
=21−7
=14
(2) 11−3×8÷4
=11−6
=5
3 かっこの中を先に計算する
(1) (3+2)×4
=5×4
=20
☞ 3+8としないように注意!
(2) (3+2)×3+(5−3)×2
=5×3+2×2
=15+4
=19
ここまでは( )までの基本でした。
次は、[ ]や{ }が出てくる場合の計算を見ていきます。
第2章 中かっこ・大かっこの計算の順番
( )を小かっこ、{ }を中かっこ、〔 〕を大かっこといいます。
いくつかのかっこのある計算は、内側のかっこの中から先に計算します。
1 中かっこ・小かっこがある計算
(1) 35÷{24−(2+15)}
=35÷(24−17)
=35÷7
=5
☞ 2行目は、( )内を計算したので、{ }が消えたことに注意
(2) {35÷5+24−(3+25)}÷3
=(35÷5+24−28)÷3
=(7+24-28)÷3
=3÷3
=1
2 大かっこまである計算
〔27−{4+(3×4−8)+2×(3+2)}−3〕÷2
={27−(4+4+2×5)−3}÷2
=(27−18−3)÷2
=6÷2
=3
このタイプの計算は、中学受験では定番問題です。さらに中学数学では、このルールが前提として扱われます。
見た瞬間に「どこから計算するか」が分かるレベルまで、しっかり身につけておきましょう。
また、この内容は小学生にとってはやや難しく、学校では十分に扱われないこともあります。しかし、高校受験では当たり前のように出題される重要な分野です。
今のうちにしっかり対策しておくことで、中学生になったときに大きな差をつけることができます。
第3章 文章題で式が作れない理由|カッコをつける力を鍛える
計算はできるのに、文章題になると解けなくなる子はとても多いです。
その原因は、計算ではなく「式を作る力」にあります。
特に大事なのが、どこを先に計算するかを判断し、( )で表すことです。
ただし、かけ算やわり算はもともと先に計算されるため、必ずしもカッコを書く必要はありません。
ここでは、5つの例題をもとに、式を作る力を鍛えていきます。
(1) 1m50円のリボンを太郎君は2m、花子さんは3m買いました。2人が買ったリボンの代金は全部で何円ですか。( )を使って1つの式に表して、答えを求めましょう。
[式]
50×(2+3)=50×5=250
☞ カッコをつけずに、50×2+3と式をたてる小学生が多いです。これだと、50×2を先に計算して3を足す順になってしまいます。
(2) 5から8と6の差を引くといくつになりますか。
[式]
5−(8−6)=5−2=3
☞ これもカッコをつけずに、5−8−6と式をたてる小学生が多いです。先にどこを計算しているかを常にかんがえましょう。
(3) みかんが10個ありましたが、1個はお父さんが食べてしまいました。残りを兄弟3人で等しく分けました。1人何個で分けましたか。
[式]
(10ー1)÷3=3
☞ これもカッコをつけず、10−1÷3と書く小学生が多いです。それでも、答えはきちんと3になっていことが多いのですが・・・
計算は正しくできても、文章題で式を正しく立てられない典型例です。
(4) 一辺4cmの正方形と縦が4cmで横が3cmの長方形の面積の差
[式]
4×4−4×3=4
☞ この式を立てるタイプの問題も多いですが、このタイプの問題は正しく式を立てられる子が多いです。感覚的に違和感がないのでしょう。
(5)4に5をかけた数に30を足すといくつになりますか。
[式]
4×5+30=50
☞ かっこの計算を習った後に、(4×5)+30と式を書く答案をよく見かけます。4×5が先なので、( )をつける気持ちはわかりますが、カッコがなくても、4×5を先に計算するルールなので、あえてつける意味はありません。
四則計算のまとめ
四則計算の順番は、一見するとルールが多くて難しく感じるかもしれません。
しかし、本質はとてもシンプルです。
・左から計算するのが基本
・ただし、( )と×・÷が先に割り込む
この考え方を押さえておけば、どんな計算でも迷わなくなります。
また、文章題では、先に計算する部分を見つけて、( )で表すことがとても重要です。
最初は難しく感じても、繰り返し練習することで、見た瞬間に計算の順番が分かる「反射レベル」まで必ず身につきます。
この力は、中学数学はもちろん、高校受験でも大きな武器になります。

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