世界には、地域によってさまざまな気候が見られます。
中学地理では、熱帯・乾燥帯・温帯・冷帯(亜寒帯)・寒帯という気候帯に加えて、熱帯雨林気候・サバナ気候・砂漠気候・地中海性気候など、それぞれの気候の特徴を学習します。
そして定期テストや高校入試では、気候の名前を覚えるだけでなく、雨温図・世界地図・植物・農業・住居・人々の暮らしなど、さまざまな資料から気候や地域を判断する問題が出題されます。
特に重要なのが雨温図です。
まずは、それぞれの気候でどのような雨温図が見られるのか、大まかな特徴を比べてみましょう。
世界の気候と雨温図をまとめて確認

雨温図を見るときは、グラフの形をそのまま暗記するのではなく、気温と降水量の特徴をつかむことが大切です。
たとえば、一年中高温で雨が多ければ熱帯雨林気候、降水量が極端に少なければ砂漠気候、夏に乾燥して冬に雨が多ければ地中海性気候というように、それぞれに見分けるための特徴があります。
また、気候の問題では雨温図だけでなく、その地域に見られる特徴的な植物や農業、住居、暮らしもよく出題されます。
そこで、まずは各気候と一緒に覚えておきたい重要語句をまとめて確認しておきましょう。
気候別|テストに出る重要キーワード
| 気候 | 試験頻出キーワード | 特に覚えたいポイント |
|---|---|---|
| 熱帯雨林気候 | 熱帯雨林・セルバ・マングローブ・スコール・プランテーション・焼畑農業・高床式住居 | 一年中高温多雨。アマゾン川流域・東南アジアなど |
| サバナ気候 | サバナ・雨季・乾季・草原・まばらな樹木 | 一年中高温だが、雨季と乾季がある |
| 砂漠気候 | 砂漠・オアシス・かんがい農業・遊牧 | 降水量が非常に少ない。水の確保が重要 |
| ステップ気候 | ステップ・短い草・草原・遊牧・ゲル・小麦 | 砂漠より雨が多く草原が広がる。モンゴルでは遊牧とゲルが重要 |
| 温暖湿潤気候 | 東京・シドニー・四季・稲作 | 夏は高温。日本など東アジアで重要 |
| 西岸海洋性気候 | 西ヨーロッパ・ロンドン・偏西風・北大西洋海流・酪農 | 高緯度のわりに冬が比較的温暖。年較差が小さい |
| 地中海性気候 | 夏に乾燥・冬に雨・オリーブ・ぶどう・地中海式農業 | 「夏に乾燥」が最大の特徴 |
| 冷帯(亜寒帯) | タイガ・針葉樹林・林業・シベリア・カナダ | 冬が非常に寒く、気温の年較差が大きい |
| ツンドラ気候 | ツンドラ・永久凍土・コケ類・地衣類・イヌイット | 最暖月が0℃以上10℃未満。樹木が育ちにくい |
| 氷雪気候 | 氷床・南極大陸・グリーンランド内陸部 | 最暖月でも0℃未満。ほぼ一年中氷雪に覆われる |
| 高山気候 | アンデス山脈・チベット高原・リャマ・アルパカ・じゃがいも | 標高が高いため、低緯度でも涼しい |
ここに並んでいる言葉は、ただ名前を覚えればよいわけではありません。
たとえば、
「アマゾン川流域に広がる熱帯雨林は?」→ セルバ
「砂漠の中で水を得られる場所は?」→ オアシス
「モンゴルの移動式住居は?」→ ゲル
「冷帯に広がる針葉樹林は?」→ タイガ
というように、写真や文章、地図などと組み合わせて出題されることがあります。
そのため、気候を勉強するときは、
雨温図 → 気候の特徴 → 分布する地域 → 植物・農業・暮らし → テストでの問われ方
までつなげて理解することが大切です。
まずは細かい気候の特徴を覚える前に、世界にはどのような気候があり、気温や降水量の違いによって景色や植物がどのように変わるのか、イラストを見ながら大まかなイメージをつかんでみましょう。
序章 まずは世界の気候をイメージしてみよう!
世界には、暑い地域もあれば、比較的過ごしやすい地域、一年を通して寒さの厳しい地域もあります。
そして、気候の違いによって変わるのは気温だけではありません。
どれくらい雨が降るのかによって、生えている草や木、そこで見られる景色も大きく変わります。
まずは細かい気候の特徴を覚える前に、世界にはどのような気候があるのか、写真やイラストを見ながらイメージをつかんでみましょう。
暑いところ|雨の量によって景色が大きく変わる

世界の暑い地域には、熱帯や乾燥帯があります。
どちらも気温の高い地域が多いという共通点がありますが、大きく違うのが降水量です。
赤道付近を中心に広がる熱帯では雨が多く、特に熱帯雨林気候では、一年を通してたくさんの雨が降るため、背の高い木々が生い茂る熱帯雨林が広がっています。
同じ熱帯でも、サバナ気候では雨季と乾季があるため、背の高い草が広がり、その中に木がまばらに生える景色が見られます。
さらに雨が少なくなると、乾燥帯です。
雨がほとんど降らない砂漠気候では植物が非常に少なく、砂漠より少し雨が多いステップ気候では、背の低い草原が広がります。
つまり、
熱帯雨林 → サバナ → ステップ → 砂漠
と比べると、雨の量の違いによって、植物の生え方や景色が大きく変わっていくことが分かります。
上記の図で、「雨が多いところには木が多く、雨が少なくなるにつれて草原や砂漠へ変わっていく」様子に注目してみましょう。
※乾燥帯には気温の低い地域もあります。ここでは、代表的な暑い地域の景観を比べています。
比較的過ごしやすいところ|同じ温帯でも雨の降り方が違う

暑すぎず寒すぎず、四季の変化が見られる地域が多いのが温帯です。
日本の多くの地域も温帯に含まれます。
ただし、温帯ならどこでも同じ気候というわけではありません。
中学地理では、温帯をおもに温暖湿潤気候・西岸海洋性気候・地中海性気候に分けて学習します。
ここでも注目したいのが、雨の量と降る季節です。
温暖湿潤気候では一年を通して降水が見られ、西岸海洋性気候でも一年を通して比較的安定して雨が降ります。
一方、地中海性気候には、夏に乾燥し、冬に雨が多いという特徴があります。
こうした雨の降り方の違いは、植物や農業にも影響します。
たとえば地中海沿岸では、夏の乾燥に強いオリーブやぶどうなどの栽培が盛んです。
同じ温帯でも「どんな植物が見られるのか」「どのような農業が行われているのか」にも注目してみましょう。
寒いところ|寒くなると植物はどう変わる?

高緯度の地域へ行くと、冬の寒さが厳しい冷帯(亜寒帯)や、一年を通して気温が低い寒帯が見られるようになります。
ここでは、寒さと植物の関係に注目すると、とても分かりやすくなります。
冷帯では冬の寒さは厳しいものの、夏には気温が上がるため、タイガと呼ばれる針葉樹林が広く分布しています。
さらに寒いツンドラ気候になると、大きな木が育ちにくくなり、短い夏にコケ類や地衣類などが見られる程度になります。
そして、さらに寒さの厳しい氷雪気候では、一年中気温が非常に低く、地表が雪や氷におおわれ、植物はほとんど育ちません。
つまり、
冷帯(タイガ) → ツンドラ気候 → 氷雪気候
と寒さが厳しくなるにつれて、
針葉樹林 → コケ類・地衣類 → 植物がほとんどない
と景色も変わっていきます。
上の図で、気温が低くなるにつれて、背の高い木が育たなくなっていく様子を確認してみましょう。
高山気候は少し別に考えよう

ここまでの寒い地域は、おもに緯度が高いため気温が低くなる地域でした。
しかし、赤道に近いような緯度の低い地域でも、標高の高い山では気温が低くなります。
これが高山気候です。
高山気候は冷帯や寒帯の仲間ではありません。
「北へ行くほど寒くなる」だけでなく、「高いところへ行くほど寒くなる」ということも覚えておきましょう。
ここまで世界の景色を大きく比べてきましたが、テストでは「なんとなく暑そう」「木が少ないから砂漠かな」といったイメージだけでは解けません。
重要なのは、気温と降水量を雨温図から読み取り、それを植物・農業・暮らし・世界の分布と結びつけることです。
それではここから、熱帯・乾燥帯・温帯・冷帯(亜寒帯)・寒帯の順に、それぞれの特徴とテストに出るポイントを詳しく見ていきましょう。
第1章 熱帯|一年中気温が高い地域(熱帯雨林気候+サバナ気候)
熱帯は、赤道を中心に広がる、一年を通して気温が高い地域です。

一年の中での気温の変化が小さく、雨温図を見ると、気温を表す折れ線が高い位置でほぼ横ばいになるのが特徴です。
ただし、同じ熱帯でも雨の降り方は地域によって異なります。
中学地理では、主に次の2つの気候を覚えましょう。
- 熱帯雨林気候……一年中雨が多い
- サバナ気候……雨季と乾季がある
雨温図では、どちらも一年中気温が高いため、「雨の降り方」に注目することが見分けるポイントです。

熱帯雨林気候|一年中高温で雨が多い
熱帯雨林気候は、一年を通して気温が高く、雨も多い気候です。
赤道付近を中心に分布しているため、季節による気温の変化が小さく、雨温図では25~28℃前後の高い気温が一年中続くような形になります。
さらに、特定の季節だけではなく、一年を通して降水量が多いことも大きな特徴です。
そのため雨温図では、「一年中高温」+「一年中多雨」を見つけたら、まず熱帯雨林気候を考えましょう。
熱帯雨林気候|テストではこう出る!
| 頻出キーワード | テストでの聞かれ方 |
|---|---|
| 熱帯雨林 | 「一年中高温で雨が多い地域に広がる森林を何というか」→ 熱帯雨林 |
| セルバ | 「アマゾン川流域に広がる熱帯雨林を何というか」→ セルバ |
| マングローブ | 「熱帯・亜熱帯の海岸や河口などに見られる森林を何というか」→ マングローブ |
| スコール | 「熱帯地方で短時間に激しく降る雨を何というか」→ スコール |
| プランテーション | 「輸出向けの商品作物を大規模に栽培する農業を何というか」→ プランテーション |
| 焼畑農業 | 「森林などを焼き、その灰を肥料として作物を栽培する農業を何というか」→ 焼畑農業 |
| 高床式住居 | 「なぜ床を地面より高くしているのか」→ 風通しをよくして湿気を避けたり、洪水に備えたりするため |
熱帯雨林気候はどこに分布している?
熱帯雨林気候は、赤道周辺の地域に広く分布しています。
代表的なのが、
東南アジアのマレー半島やインドネシア周辺
南アメリカのアマゾン川流域
アフリカのコンゴ盆地
などです。
都市では、シンガポールが代表例としてよく使われます。
ここでは北半球・南半球に無理に分けるよりも、「赤道周辺の3つの地域」として世界地図上の位置を覚える方が分かりやすいでしょう。
熱帯雨林とは?
一年中高温で雨が多いため、熱帯雨林気候の地域には、背の高い木々が密集した熱帯雨林が広がっています。
南アメリカのアマゾン川流域に広がる熱帯雨林は、特にセルバと呼ばれます。
中学地理では、
アマゾン川流域 → セルバ
の組み合わせが重要です。
また、東南アジアなどの熱帯・亜熱帯の海岸や河口付近では、海水の影響を受ける場所にマングローブが見られることもあります。
ただし、マングローブは熱帯雨林気候そのものを表す植物ではなく、海岸や河口という環境と関係する植物なので区別しておきましょう。
サバナ気候|雨季と乾季がはっきりしている
サバナ気候も、熱帯雨林気候と同じように一年を通して気温が高い気候です。
大きく違うのが雨の降り方です。
サバナ気候では、一年の中に、
雨が多く降る「雨季」
雨がほとんど降らない「乾季」
があります。
そのため雨温図では、気温の折れ線は一年中高い位置にある一方、降水量の棒グラフが季節によって大きく変化します。
テストでは、
一年中雨が多い → 熱帯雨林気候
雨季と乾季がある → サバナ気候
という比較が非常に重要です。
サバナ気候|テストではこう出る!
| 頻出キーワード | テストでの聞かれ方 |
|---|---|
| サバナ | 「熱帯で、丈の高い草とまばらな樹木が見られる草原を何というか」→ サバナ |
| 雨季・乾季 | 「サバナ気候では一年の中で降水量にどのような変化があるか」→ 雨の多い雨季と、雨の少ない乾季がある |
| 草原とまばらな樹木 | 植生の写真から「この地域に見られる気候を答えなさい」→ サバナ気候 |
| 野生動物 | アフリカの草原に暮らす大型の草食動物などの写真から、植生や気候を判断させる → サバナ・サバナ気候 |
| 農耕・牧畜 | 「サバナ地域では雨季を利用した農耕や家畜の飼育が行われている」など、雨季・乾季と人々の暮らしを関連づけて問われる |
サバナ気候はどこに分布している?
サバナ気候は、熱帯雨林気候の地域よりも赤道から少し離れた場所などに広がっています。
特に有名なのがアフリカです。
そのほか、
南アメリカの一部
オーストラリア北部
などにも見られます。
ここでは世界地図を使って、
赤道付近 → 熱帯雨林
その周辺 → サバナ
という大まかな位置関係をつかんでおくと、地図問題にも対応しやすくなります。
サバナには草原が広がる
サバナ気候では乾季があるため、熱帯雨林気候のような密林ばかりにはなりません。
丈の高い草が広がり、その中に樹木がまばらに生えている草原が見られます。
このような草原をサバナといいます。
雨温図だけでなく、草原にまばらな木が生えている写真から「サバナ気候」を答えさせる問題も考えられるので、
サバナ気候 → 雨季と乾季 → サバナ
までつなげて覚えておきましょう。
熱帯ではどんな農業が行われている?
熱帯では、高温な気候を利用したさまざまな農業が行われています。
中学地理で特に重要なのが、焼畑農業とプランテーションです。
焼畑農業
焼畑農業は、森林や草原の一部を焼き、その灰を肥料として作物を栽培する農業です。
東南アジアなどでは、いも類や陸稲などが栽培されてきました。
一定期間栽培したあと、別の土地へ移動し、土地の自然な回復を待つ伝統的な方法もあります。
プランテーション
プランテーションは、大規模な農園で、輸出を目的とした商品作物を大量に栽培する農業です。
熱帯では、天然ゴム・油やし・カカオ・コーヒー・バナナなどが栽培されています。
テストでは作物名だけでなく、
「輸出用の商品作物を大規模に栽培する農園」
→ プランテーション
という説明から用語を答えられるようにしておきましょう。
熱帯の住居にはどんな工夫がある?
高温多湿で雨の多い東南アジアなどでは、高床式の住居が見られます。
床を地面から高くすることで、風通しをよくしたり、地面からの湿気を避けたりすることができます。また、地域によっては洪水への備えにもなります。
ただし、熱帯に暮らすすべての人々が高床式住居で生活しているわけではありません。
テストでは、気候や自然環境に合わせて住居が工夫されてきた例として理解しておけば十分です。
熱帯の雨温図はここを見れば分かる!
熱帯の雨温図を見たら、最初に気温の折れ線を確認します。
一年中25℃前後の高温が続き、気温の変化が小さければ、まず熱帯を疑います。
次に見るのが降水量です。
一年中雨が多い
→ 熱帯雨林気候
雨季と乾季がはっきりしている
→ サバナ気候
この順番で判断すると見分けやすくなります。
乾燥帯|雨が少ない地域(砂漠気候+ステップ気候)
乾燥帯は、一年を通して降水量が少ない地域です。

熱帯や温帯との大きな違いは、気温ではなく雨の量にあります。雨温図では、まず降水量の棒グラフを見て判断するのがポイントです。
乾燥帯は、中学地理では次の2つに分けて覚えます。
- 砂漠気候……一年中ほとんど雨が降らない。
- ステップ気候……雨は少ないが、砂漠よりは降る。
雨が少ない乾燥帯では、そのままでは作物を育てるための水が不足します。
そこで、川や地下水などの水を人工的に農地へ引くかんがい農業が行われている地域があります。砂漠のオアシス農業や、西アジアなどで見られるカナートも、水の少ない環境を利用するための工夫です。
乾燥帯では、「雨が少ない」という気候の特徴が、植物だけでなく農業や人々の暮らしにも大きく関係していることに注目しましょう。
では、乾燥した地域でどのように水を確保して農業を行っているのか、次の図で確認してみましょう。

砂漠気候|一年中ほとんど雨が降らない
砂漠気候は、年間を通して降水量が非常に少ない気候です。
雨温図では、降水量の棒グラフがほとんど伸びません。一方で気温は高く、夏には30℃近くまで上がる地域もあります。
見分けるポイント
- 降水量が一年中とても少ない。
- 気温は高い月が多い。
- 雨温図では棒グラフがほぼ横一直線に近い。
砂漠気候|テストではこう出る!
| 頻出キーワード | テストでの聞かれ方 |
|---|---|
| 砂漠 | 「降水量が非常に少なく、植物がほとんど育たない地域を何というか」→ 砂漠 |
| オアシス | 「砂漠の中で地下水などを利用でき、植物が育つ場所を何というか」→ オアシス |
| かんがい農業 | 「乾燥地域で、川や地下水などから人工的に水を引いて行う農業を何というか」→ かんがい農業 |
| 遊牧 | 「家畜とともに水や草を求めて移動する牧畜を何というか」→ 遊牧 |
| 日干しれんが | 乾燥地域の住居の写真から「なぜ日干しれんがが利用されるのか」→ 雨が少なく、材料となる土を利用できるため |
| サハラ砂漠 | 世界地図で北アフリカの砂漠を示し、「この砂漠の名称を答えなさい」→ サハラ砂漠 |
| 雨温図 | 「一年を通して降水量が非常に少ない雨温図はどの気候か」→ 砂漠気候 |
砂漠気候の代表地域・都市
中学地理でよく出る地域はこの3つです。
| 地域 | 代表例 |
|---|---|
| アフリカ | サハラ砂漠・カイロ周辺 |
| 西アジア | アラビア半島・リヤド周辺 |
| オーストラリア | 内陸部(アウトバック) |
テスト頻出!
「アラビア半島」「サハラ砂漠」「オーストラリア内陸部」を見たら、まず砂漠気候を疑いましょう。
ステップ気候|砂漠より雨が多い乾燥帯
ステップ気候も乾燥帯ですが、砂漠気候より降水量が多い気候です。
雨温図では、
- 冬は雨が少ない。
- 夏に降水量が200mm前後まで増える月がある。
- 砂漠気候より棒グラフにメリハリがある。
これが砂漠気候との一番大きな違いです。
ステップ気候|テストではこう出る!
| 頻出キーワード | テストでの聞かれ方 |
|---|---|
| ステップ | 「乾燥帯のうち、砂漠より降水量が多く、短い草が生える草原を何というか」→ ステップ |
| 遊牧 | 「家畜とともに水や草を求めて移動する牧畜を何というか」→ 遊牧 |
| ゲル | モンゴルの移動式住居の写真から「この住居を何というか」→ ゲル |
| モンゴル | 世界地図や写真から「ステップが広がり、遊牧が行われてきた国はどこか」→ モンゴル |
| 羊・やぎなどの家畜 | 草原と家畜の写真から「この地域で行われてきた牧畜は何か」→ 遊牧 |
| 小麦栽培 | 「比較的降水量の少ない草原地域で栽培される代表的な穀物は何か」→ 小麦 |
| 雨温図 | 「砂漠気候より降水量は多いが、年間を通して降水量が少ない雨温図はどの気候か」→ ステップ気候 |
ステップ気候の代表地域
代表的な地域はこちら。
| 地域 | 代表例 |
|---|---|
| 中央アジア | カザフスタン・モンゴル周辺 |
| 東アジア | 中国北西部・モンゴル高原 |
| 北アメリカ | グレートプレーンズ |
覚え方
砂漠の周辺には、草原が広がるステップ気候が分布することが多い。
ステップには草原が広がる
ステップ気候では、雨が少ないため森林は育ちにくく、草原(ステップ)が広がります。
この地域では、
- 羊や牛を育てる遊牧
- 小麦などを育てる農業
が行われています。
写真問題では、広い草原や羊の放牧の写真がよく出題されます。
砂漠気候とステップ気候の違い
ここはテストで頻出なので、表で整理しておきましょう。
| 砂漠気候 | ステップ気候 |
|---|---|
| 降水量が一年中ほとんどない。 | 雨は少ないが、夏にまとまって降る。 |
| 砂漠が広がる。 | 草原(ステップ)が広がる。 |
| 植物はほとんど育たない。 | 丈の短い草が育つ。 |
| カイロ・リヤドなど。 | モンゴル・中央アジアなど。 |
第3章 温帯|季節の変化がはっきりしている地域(温暖湿潤気候・西岸海洋性気候・地中海性気候)
温帯は、熱帯ほど一年中暑くなく、冷帯(亜寒帯)ほど冬の寒さが厳しくない、比較的温暖な気候帯です。
日本の多くの地域も温帯に含まれるため、私たちにとって身近な気候帯でもあります。

中学地理では、温帯を主に次の3つに分けて覚えます。
- 温暖湿潤気候……一年を通して降水があり、夏に雨が多い
- 西岸海洋性気候……一年を通して降水があり、気温の年較差が小さい
- 地中海性気候……夏に乾燥し、冬に雨が多い
温帯の雨温図は種類による違いが大きいため、「雨がいつ多いのか」と「夏と冬の気温差」に注目することがポイントです。
温暖湿潤気候|夏は高温で雨が多い
温暖湿潤気候は、夏は高温になり、年間を通してある程度の降水が見られる気候です。
特に東アジアでは、夏の季節風や梅雨、台風などの影響を受け、夏を中心とする暖かい時期に降水量が多くなる傾向があります。
日本の多くの地域も、この気候に含まれます。
雨温図では、
夏に気温が高くなる + 一年を通して雨が降り、暖かい時期に多い
という形に注目しましょう。
温暖湿潤気候|テストではこう出る!
| 頻出キーワード | テストでの聞かれ方 |
|---|---|
| 温暖湿潤気候 | 「夏は高温で降水量が多く、冬もある程度の降水がある気候を何というか」→ 温暖湿潤気候 |
| 季節風(モンスーン) | 「東アジアなどで、季節によって風向きが変わり、気候に大きな影響を与える風を何というか」→ 季節風(モンスーン) |
| 稲作 | 「高温で降水量の多い気候を利用して、東アジアなどで盛んに行われている農業は何か」→ 稲作 |
| 東京 | 雨温図から「夏は高温で降水量が多く、冬は比較的寒い」→ 温暖湿潤気候 |
| シドニー | 雨温図で「1~2月ごろに気温が高く、7月ごろに低くなる」→ 南半球。代表的な温暖湿潤気候の都市として出題される |
| 南半球 | 東京とシドニーなどの雨温図を比較し、「気温の変化が逆になるのはなぜか」→ 北半球と南半球では季節が逆だから |
| 雨温図 | 「夏は高温になり、年間を通して降水が見られる雨温図はどの気候か」→ 温暖湿潤気候 |
温暖湿潤気候の代表地域・都市
温暖湿潤気候は、大陸の東側を中心に分布しています。
代表都市として特に覚えておきたいのが、東京とシドニーです。
| 地域 | 代表都市 | ポイント |
|---|---|---|
| 東アジア | 東京 | 北半球なので7~8月が暑い |
| オーストラリア南東部 | シドニー | 南半球なので1~2月が暑い |
| 北アメリカ南東部 | ― | 温暖湿潤気候が広がる |
東京とシドニーは同じ温暖湿潤気候でも、北半球と南半球なので季節が逆になります。
雨温図では非常に重要なポイントです。
東京 → 7~8月に気温が高い「∩型」
シドニー → 1~2月に気温が高い「∪型」
シドニーの雨温図を見たら、降水量だけでなく、「気温が最も低いのが7月ごろ」という点にも注目しましょう。
西岸海洋性気候|夏と冬の気温差が小さい
西岸海洋性気候は、大陸の西側を中心に見られる気候です。
代表的なのが、西ヨーロッパです。
西ヨーロッパは日本より高緯度に位置する地域も多いものの、暖流の北大西洋海流と偏西風の影響によって、比較的温暖な気候になっています。
また、海の影響を受けるため、夏と冬の気温差も比較的小さくなります。
雨温図では、
夏でもそれほど暑くならない + 冬も極端に寒くならない + 一年を通して降水がある
という特徴を見つけましょう。
西岸海洋性気候|テストではこう出る!
| 頻出キーワード | テストでの聞かれ方 |
|---|---|
| 西岸海洋性気候 | 「夏は比較的涼しく、冬も高緯度のわりに温暖で、気温の年較差が小さい気候を何というか」→ 西岸海洋性気候 |
| 偏西風 | 「中緯度地域で一年を通して西から東へ吹く風を何というか」→ 偏西風 |
| 北大西洋海流 | 「西ヨーロッパを高緯度のわりに温暖にしている暖流を何というか」→ 北大西洋海流 |
| 西ヨーロッパ | 「西岸海洋性気候が広く見られるヨーロッパの地域はどこか」→ 西ヨーロッパ |
| ロンドン | 雨温図から「夏と冬の気温差が比較的小さく、一年を通して降水がある」→ 西岸海洋性気候 |
| 酪農 | 「西ヨーロッパなどで、乳牛を飼育して牛乳や乳製品を生産する農業を何というか」→ 酪農 |
| 雨温図 | 「夏はそれほど暑くならず、冬も高緯度のわりに温暖で、一年を通して降水が見られる」→ 西岸海洋性気候 |
西岸海洋性気候の代表地域・都市
中学地理なら、まず西ヨーロッパとロンドンを押さえておけばいいでしょう。
西ヨーロッパ → 西岸海洋性気候
ロンドン → 代表都市
という組み合わせは重要です。
また、南半球ではニュージーランドなどにも西岸海洋性気候が見られます。
西ヨーロッパが高緯度でも比較的暖かいのはなぜ?
ここは気候名だけでなく、理由まで問われやすいところです。
西ヨーロッパの気候を温暖にしている大きな要因が、
北大西洋海流(暖流)+偏西風
です。
暖流の上を通った比較的暖かい空気が偏西風によってヨーロッパへ運ばれるため、高緯度のわりに冬の寒さが厳しくありません。
「西ヨーロッパが比較的温暖な理由を答えなさい」
という問題が出たら、この2つを思い出しましょう。
地中海性気候|夏に乾燥し、冬に雨が多い
地中海性気候は、夏に雨が少なく乾燥し、冬に雨が多くなる気候です。
温帯の3つの気候の中でも、雨温図の特徴が非常にはっきりしています。
雨温図では、
気温が高い夏 → 降水量が少ない
気温が低い冬 → 降水量が多い
という、気温と降水量の関係に注目しましょう。
地中海性気候|テストではこう出る!
| 頻出キーワード | テストでの聞かれ方 |
|---|---|
| 地中海性気候 | 「夏は乾燥し、冬に降水量が多くなる気候を何というか」→ 地中海性気候 |
| 夏に乾燥・冬に雨 | 雨温図から「夏の降水量が非常に少なく、冬に降水量が増える」→ 地中海性気候 |
| 地中海沿岸 | 「地中海性気候が広く見られる地域はどこか」→ 地中海沿岸 |
| オリーブ | 「地中海沿岸で栽培が盛んな、夏の乾燥に比較的強い作物は何か」→ オリーブ |
| ぶどう | 地中海沿岸の農業や写真から、代表的な果樹を答えさせる → ぶどう |
| 地中海式農業 | 「オリーブ・ぶどうなどの果樹栽培と、小麦などの栽培を組み合わせた農業を何というか」→ 地中海式農業 |
| ローマ | 雨温図から「夏に降水量が少なく、冬に多い」→ 地中海性気候 |
| 南半球の地中海性気候 | オーストラリア南西部などの雨温図で「1月ごろに乾燥し、7月ごろに降水量が増える」→ 南半球の地中海性気候 |
地中海性気候の代表地域・都市
名前の通り、最も代表的なのが地中海沿岸です。
代表都市としては、ローマなどを覚えておくと雨温図問題にも対応しやすくなります。
しかし、地中海性気候は地中海沿岸だけにあるわけではありません。
アメリカ西海岸の一部やオーストラリア南西部などにも分布しています。
特にオーストラリアでは、
南東部のシドニー → 温暖湿潤気候
南西部 → 地中海性気候
という違いを押さえておくと、気候分布の問題にも強くなります。
南半球では季節が逆なので、オーストラリア南西部では1月ごろが乾燥する夏、7月ごろが雨の多い冬になります。
地中海性気候ではどんな農業が行われている?
地中海沿岸では、夏の乾燥した気候を利用して、オリーブやぶどうなどが栽培されています。
また、冬の雨を利用して小麦なども栽培されます。
こうした農業を地中海式農業といいます。
中学地理では、
地中海性気候 → 夏に乾燥 → オリーブ・ぶどう → 地中海式農業
というつながりで覚えると分かりやすいでしょう。
気候と農業を別々に暗記するのではなく、「夏に乾燥するから、乾燥に強い作物が栽培される」と理解するのがポイントです。
温帯の3つの気候を雨温図で見分けよう
温帯の雨温図が出たら、まず降水量の変化を確認します。
| 気候 | 気温 | 降水量の特徴 | 代表例 |
|---|---|---|---|
| 温暖湿潤気候 | 夏は高温 | 一年を通して降水があり、暖かい時期に多い | 東京・シドニー |
| 西岸海洋性気候 | 夏も比較的涼しく、年較差が小さい | 一年を通して降水 | 西ヨーロッパ・ロンドン |
| 地中海性気候 | 夏は暖かい | 夏に少なく、冬に多い | 地中海沿岸・ローマ |
特に覚えておきたいのが、夏に乾燥していたら地中海性気候という特徴です。
これは雨温図から非常に判断しやすいポイントです。
一方、温暖湿潤気候と西岸海洋性気候はどちらも一年を通して雨が降るため、夏の気温にも注目します。
夏がかなり暑くなる → 温暖湿潤気候
夏でも比較的涼しい → 西岸海洋性気候
と考えると見分けやすくなります。
テストに出る!温帯の重要ポイント
温帯では、気候名だけでなく、雨温図・場所・農業をセットで覚えるのがおすすめです。
温暖湿潤気候 → 日本の多く・東京・シドニー
西岸海洋性気候 → 西ヨーロッパ・ロンドン・北大西洋海流+偏西風
地中海性気候 → 地中海沿岸・夏に乾燥・オリーブ・ぶどう
そして雨温図問題では、南半球のシドニーにも要注意です。
「7月が暑いはず」と決めつけず、何月に気温が最も高いかを見る習慣をつけておけば、南半球の問題にも対応できるようになります。
第4章 冷帯(亜寒帯)|冬の寒さが厳しい地域
冷帯(亜寒帯)は、冬の寒さが非常に厳しく、夏と冬の気温差が大きい気候帯です。
主に北半球の高緯度地域に広がっていて、シベリアやカナダなどに大きく分布しています。
ここで大切なのは、冷帯は「一年中寒い気候」ではないことです。
冬は非常に寒くても、夏には気温が10℃を超え、地域によっては20℃前後まで上がります。
この点が、夏になっても気温があまり上がらない寒帯との大きな違いです。
冷帯(亜寒帯)|テストではこう出る!
| 頻出キーワード | テストでの聞かれ方 |
|---|---|
| 冷帯(亜寒帯) | 「冬の寒さが非常に厳しく、夏は気温が上がるため、気温の年較差が大きい気候を何というか」→ 冷帯(亜寒帯) |
| タイガ | 「シベリアやカナダなどの冷帯に広がる針葉樹林を何というか」→ タイガ |
| 針葉樹林 | 森林の写真から「冷帯に広く見られる森林は何か」→ 針葉樹林 |
| 林業 | 「冷帯に広がる豊富な森林資源を利用して盛んな産業は何か」→ 林業 |
| シベリア | 世界地図から「ユーラシア大陸北部に冷帯が広く分布する地域はどこか」→ シベリア |
| カナダ | 世界地図から、北アメリカ大陸で冷帯が広く分布する国を答えさせる → カナダ |
| 気温の年較差 | 「冷帯の内陸部では、なぜ夏と冬の気温差が大きくなるのか」→ 海から離れた大陸内部では、海の影響を受けにくいため |
| 雨温図 | 「冬は氷点下まで大きく下がるが、夏には10℃を超えて暖かくなる」→ 冷帯(亜寒帯) |
冷帯(亜寒帯)はどこに分布している?
冷帯は、ユーラシア大陸と北アメリカ大陸の北部に広く分布しています。
代表的なのは、
ロシアのシベリア地方
カナダ北部
北ヨーロッパの一部
などです。
代表都市としては、モスクワなどが雨温図の問題で使われることがあります。
ここで世界地図を見ると、冷帯には大きな特徴があります。
ほとんどが北半球に分布しているのです。
南半球の同じくらいの緯度には大きな陸地が少ないため、北半球のシベリアやカナダのように冷帯が広く分布する場所はほとんどありません。
冷帯の雨温図|冬と夏の気温差に注目
冷帯の雨温図で最も目立つのが、気温の年較差の大きさです。
冬には気温が0℃を大きく下回り、内陸部では-20℃、-30℃以下になる地域もあります。
一方、夏には気温が上昇し、最も暖かい月の平均気温は10℃を超えます。
そのため雨温図では、気温の折れ線が、
冬は大きく下がる → 夏に大きく上がる
という山型になります。
たとえば、
冬 −20℃ → 夏 20℃
なら、その差は約40℃。
このような非常に大きな気温の年較差は、冷帯を見分ける重要な手がかりです。
冷帯にはタイガが広がる
冷帯を代表する植生がタイガです。
タイガとは、針のような細い葉をもつ針葉樹を中心とした森林のことで、シベリアやカナダなどに広大な森林地帯が広がっています。
冬の寒さが厳しく、植物が生育できる期間が短いため、寒さに強い針葉樹が多く見られます。
中学地理では、
冷帯(亜寒帯) → 針葉樹林 → タイガ
をセットで覚えておきましょう。
冷帯では林業がさかん
広大な針葉樹林が広がっているため、冷帯の地域では林業が重要な産業になっています。
伐採された木材は、建築材だけでなく、紙の原料となるパルプなどにも利用されます。
特にカナダは森林資源が豊富で、林業や木材・パルプなどに関する問題と一緒に扱われることがあります。
つまり、
冷帯 → タイガ → 豊富な森林資源 → 林業
という流れで理解しておくと覚えやすくなります。
冷帯と寒帯を間違えないようにしよう
ここは雨温図問題で特に重要です。
「冬がものすごく寒いから寒帯」と判断してはいけません。
冷帯と寒帯を分けるときに注目したいのは、むしろ夏の気温です。
| 冷帯(亜寒帯) | 寒帯 | |
|---|---|---|
| 冬 | 非常に寒い | 非常に寒い |
| 夏 | 10℃を超える | 10℃未満 |
| 主な植生 | タイガ(針葉樹林) | ツンドラなど |
| 主な分布 | シベリア・カナダ北部 | 北極海沿岸・グリーンランド・南極など |
たとえば冬に-30℃まで下がっていても、夏に20℃近くまで上がっていれば冷帯です。
逆に、夏になっても5℃程度までしか上がらない場合は、次章で扱う寒帯のツンドラ気候を考えます。
第5章 寒帯|一年を通して寒さが厳しい地域(ツンドラ気候+氷雪気候)
寒帯は、地球上でも特に寒さの厳しい地域に見られる気候帯です。

主に北極海沿岸やグリーンランド、南極大陸などに分布しています。
冷帯(亜寒帯)との大きな違いは、夏になっても気温があまり上がらないことです。
中学地理では、寒帯を次の2つに分けて覚えます。
- ツンドラ気候……短い夏には気温が0℃以上になる
- 氷雪気候……一年中、月平均気温が0℃未満
雨温図では、最も暖かい月の気温に注目することが大切です。
ツンドラ気候|短い夏だけ気温が0℃を超える
ツンドラ気候は、冬の寒さが非常に厳しく、夏も涼しい気候です。
最も暖かい月でも、月平均気温は0℃以上10℃未満にしかなりません。
そのため、冷帯のような森林は育ちにくくなります。
雨温図では、
冬 → 0℃を大きく下回る
夏 → 0℃を超えるが10℃には届かない
という気温の変化を見つけるのがポイントです。
ツンドラ気候|テストではこう出る!
| 頻出キーワード | テストでの聞かれ方 |
|---|---|
| ツンドラ気候 | 「最も暖かい月の平均気温が0℃以上10℃未満となる気候を何というか」→ ツンドラ気候 |
| ツンドラ | 「寒さが厳しく樹木が育たず、コケ類や地衣類などが見られる地域を何というか」→ ツンドラ |
| 永久凍土 | 「寒帯などで、地下に一年中凍ったままの土が見られる。この土を何というか」→ 永久凍土 |
| コケ類・地衣類 | 「ツンドラ地域ではどのような植物が見られるか」→ コケ類・地衣類など |
| 高床式の住居 | 「ツンドラ地域で建物を地面から離して建てるのはなぜか」→ 建物の熱で永久凍土がとけるのを防ぐため |
| イヌイット | 「北アメリカ北部やグリーンランドなどに暮らしてきた先住民族を何というか」→ イヌイット |
| 北極海沿岸 | 世界地図から「ツンドラ気候が見られる地域」を選ばせる → 北極海沿岸など |
| グリーンランド沿岸部 | 「グリーンランドの沿岸部の一部に見られる気候は何か」→ ツンドラ気候 |
| 雨温図 | 「短い夏には0℃を超えるが、最も暖かい月でも10℃未満」→ ツンドラ気候 |
熱帯と寒帯では「高床」にする理由が違う!
高床式の住居は、熱帯でも寒帯でも見られることがあります。ただし、床を高くする目的は同じではありません。
| 熱帯の高床式住居 | ツンドラ地域の高床式の建物 | |
|---|---|---|
| 主な理由 | 風通しをよくする・湿気を避ける・洪水に備える | 建物の熱で永久凍土がとけるのを防ぐ |
| 関連する環境 | 高温・多雨・高湿度 | 低温・永久凍土 |
| テストで注目するところ | 雨の多さや湿気、洪水 | 永久凍土 |
ツンドラ気候はどこに分布している?
ツンドラ気候は、主に北極海に面した地域に分布しています。
代表的なのは、
北アメリカ大陸の北部
ロシア北部の北極海沿岸
グリーンランドの沿岸部
などです。
冷帯よりもさらに北側に分布していると考えると、世界地図でも位置関係をつかみやすくなります。
冷帯 → ツンドラ気候 → 北極海
と、北へ進むほど寒さが厳しくなっていくイメージです。
ツンドラとは?
ツンドラ気候では夏でも気温が低いため、大きな樹木が育つ森林はほとんど見られません。
短い夏に雪や氷がとけると、コケ類や地衣類などが生育します。
このような樹木のない地域をツンドラといいます。
また、地面の深い部分が一年中凍ったままになっている永久凍土が広く見られることも特徴です。
テストでは、
ツンドラ気候 → コケ類・地衣類 → 永久凍土
という組み合わせを押さえておきましょう。
寒帯ではどんな暮らしが見られる?
北極圏には、厳しい寒さに適応しながら生活してきた人々がいます。
たとえば北アメリカ大陸北部やグリーンランドなどには、イヌイットの人々が暮らしています。
伝統的には狩猟や漁業などを行い、寒冷な自然環境を利用した生活を営んできました。
ただし、現在では都市や集落で近代的な住宅に暮らす人も多く、「寒帯の人々は昔ながらの生活だけをしている」と考えないことも大切です。
氷雪気候|一年中0℃未満
氷雪気候は、寒帯の中でもさらに寒さの厳しい気候です。
最も暖かい月でも月平均気温が0℃未満で、一年中、地表が氷や雪におおわれています。
そのため植物はほとんど育ちません。
氷雪気候|テストではこう出る!
| 頻出キーワード | テストでの聞かれ方 |
|---|---|
| 氷雪気候 | 「最も暖かい月の平均気温でも0℃未満となる気候を何というか」→ 氷雪気候 |
| 氷床 | 「南極大陸やグリーンランド内陸部を広く覆っている、厚い氷のかたまりを何というか」→ 氷床 |
| 南極大陸 | 世界地図から「ほぼ全域が氷雪気候となっている大陸はどこか」→ 南極大陸 |
| グリーンランド内陸部 | 「グリーンランドの内陸部に見られる気候は何か」→ 氷雪気候 |
| 植物がほとんど育たない | 「氷雪気候で植物がほとんど育たないのはなぜか」→ 一年中気温が非常に低く、地表が氷や雪に覆われているため |
| 南半球 | 南極の雨温図で「1月ごろより7月ごろの方が寒いのはなぜか」→ 南半球では北半球と季節が逆だから |
| 雨温図 | 「一年中0℃を下回り、最も暖かい月でも0℃未満」→ 氷雪気候 |
代表的な地域は、
南極大陸
グリーンランドの内陸部
です。
特に中学地理では、南極大陸=氷雪気候をまず押さえておけばいいでしょう。
南極の雨温図は「気温の山」が逆になる
南極大陸は南半球にあります。
そのため、北半球とは季節が逆です。
日本では7~8月が夏ですが、南極では12~2月ごろが夏。逆に6~8月ごろが冬になります。
したがって、1月から12月まで並んだ南極の雨温図では、
1月ごろ → 比較的気温が高い
7月ごろ → 最も寒い
12月ごろ → 再び気温が上がる
というU字型に近い気温の折れ線になります。
もちろん「気温が高い」といっても、氷雪気候なので最も暖かい月でも0℃未満です。
南半球を見抜かせる雨温図問題では、ここが重要なポイントになります。
ツンドラ気候と氷雪気候を見分けよう
寒帯の2つは、最も暖かい月の気温を見るだけでかなり判断できます。
| ツンドラ気候 | 氷雪気候 | |
|---|---|---|
| 最暖月 | 0℃以上10℃未満 | 0℃未満 |
| 植物 | コケ類・地衣類など | ほとんど育たない |
| 地表 | 永久凍土など | 氷や雪におおわれる |
| 代表地域 | 北極海沿岸など | 南極大陸・グリーンランド内陸部 |
さらに前章の冷帯まで並べると、
夏に10℃を超える → 冷帯(亜寒帯)
夏に0~10℃ → ツンドラ気候
夏でも0℃未満 → 氷雪気候
となります。
これは雨温図を見分けるうえで、かなり使いやすい判断基準です。
第6章 高山気候|標高が高く、一年を通して涼しい地域
高山気候は、標高の高い山地や高原で見られる気候です。
これまで見てきた熱帯・乾燥帯・温帯・冷帯・寒帯は、緯度による気温の違いが大きく関係していました。
しかし、高山気候では標高の高さが重要です。
一般に、標高が高くなるほど気温は低くなります。そのため、赤道に近い低緯度の地域でも、標高の高い場所では一年を通して涼しい気候になります。
中学地理では、
「赤道に近いのに、なぜ涼しいのか?」
→ 標高が高いから
という関係をまず理解しておきましょう。

高山気候|テストではこう出る!
| 頻出キーワード | テストでの聞かれ方 |
|---|---|
| 高山気候 | 「赤道に近い低緯度の地域でも、標高が高いため一年を通して気温が低い気候を何というか」→ 高山気候 |
| 標高 | 「赤道付近にあるのに気温が低いのはなぜか」→ 標高が高いから |
| アンデス山脈 | 世界地図から「南アメリカ大陸西部を南北にのびる山脈を何というか」→ アンデス山脈 |
| チベット高原 | 「アジアにある標高の高い大高原を何というか」→ チベット高原 |
| じゃがいも | 「アンデス高地で栽培されてきた代表的な作物は何か」→ じゃがいも |
| リャマ・アルパカ | アンデス高地の写真から「この地域で飼育されている代表的な家畜は何か」→ リャマ・アルパカ |
| 標高による農業の違い | 「アンデス山脈で標高によって栽培される作物が異なるのはなぜか」→ 標高によって気温が異なるため |
| 雨温図 | 「赤道付近など低緯度に位置するのに、一年を通して気温が比較的低い」→ 高山気候 |
高山気候はどこに見られる?
高山気候は、世界各地の標高の高い山地や高原で見られます。
中学地理で特に覚えておきたいのは、
南アメリカ大陸のアンデス山脈
アジアのチベット高原
です。
特にアンデス山脈は重要です。
アンデス山脈は南アメリカ大陸の西側を南北に長くのびています。
赤道に近い地域にもかかわらず、標高が非常に高い場所では気温が低くなります。
世界地図の問題では、
南アメリカ大陸の西側 → アンデス山脈 → 高山気候
という位置関係まで覚えておきましょう。
なぜ標高が高いと涼しくなる?
気温は、一般に標高が100m高くなると約0.6℃下がるとされています。
たとえば、海面付近で30℃だったとしても、標高3000mでは単純計算で約18℃低くなります。
そのため、赤道付近のような本来は暑い地域でも、山を登っていくと気温が大きく下がります。
高山気候では、緯度だけで気温を判断しないことが大切です。
地図上では熱帯に位置していても、標高が高ければ周囲の低地とはまったく違う気候になることがあります。
高山気候の雨温図はどうなる?
低緯度にある高地の雨温図では、一年を通して気温が比較的低く、気温の年較差が小さいものが見られます。
赤道付近では季節による太陽の当たり方の変化が小さいためです。
そのため、低緯度なのに一年中涼しいという雨温図が出てきたら、高山気候を考えてみましょう。
ただし、高山気候の降水量は地域によって大きく異なります。
「高山気候=雨が少ない」のように、降水量の形だけで覚えないようにしましょう。
アンデスでは標高によって暮らしも変わる
アンデス山脈では、標高によって気温が大きく異なるため、栽培される作物や人々の暮らしにも違いが見られます。
標高の高い地域では、低温に比較的強いじゃがいもなどが栽培されてきました。
また、アンデスの高地ではリャマやアルパカなどの家畜も飼育されています。
写真・資料問題では、
アンデス山脈+高地+じゃがいも+リャマ・アルパカ
という組み合わせが手がかりになります。
高山気候と寒帯は何が違う?
雨温図だけを見ると、高山気候も寒帯も気温が低いため、混乱することがあります。
しかし、寒い理由が違います。
| 高山気候 | 寒帯 | |
|---|---|---|
| 寒い主な理由 | 標高が高い | 緯度が高い |
| 代表地域 | アンデス山脈・チベット高原 | 北極海沿岸・グリーンランド・南極 |
| 低緯度にもある? | ある | 基本的に高緯度 |
| 見分けるポイント | 高い山地・高原 | 北極・南極に近い |
つまり、
赤道に近いのに寒い → 標高を見る
という考え方が重要です。
南アメリカ大陸の地図でアンデス山脈付近が示されていたら、単純に「南だから寒い」と考えず、標高の高さによる高山気候を疑いましょう。
第6章 写真・資料問題で気候を見分けるコツ
中学地理では、雨温図だけでなく、住居・服装・植物・農業などの写真から、その地域の気候や暮らしを答える問題もよく出題されます。
このタイプの問題で難しいのは、似たような写真があることです。
たとえば、地中海沿岸では石造りの建物が見られますが、乾燥した西アジアや北アフリカにも石や土などを利用した建物があります。
そのため、
「石の家だから地中海性気候」
のように、一つの特徴だけで判断するのは危険です。
写真問題では、植物 → 土地の様子 → 農業や家畜 → 建物や服装というように、複数の手がかりを組み合わせて考えましょう。
① まず植物を見る
最初に注目したいのが植物です。
植物は気温や降水量の影響を強く受けるため、気候を判断する大きな手がかりになります。
| 写真の特徴 | 考えられる気候 |
|---|---|
| 背の高い木が密集した森林 | 熱帯雨林気候 |
| 草原+まばらな樹木 | サバナ気候 |
| 植物がほとんどない | 砂漠気候 |
| 丈の短い草原 | ステップ気候 |
| オリーブ・ぶどう | 地中海性気候 |
| 針葉樹林 | 冷帯(亜寒帯) |
| 樹木がなくコケ類などが生える | ツンドラ気候 |
特に覚えておきたいのが、オリーブ・ぶどうです。
地中海沿岸では、夏の乾燥に比較的強いオリーブやぶどうなどが栽培されています。
写真に石造りの建物が写っていても、それだけで判断せず、オリーブ畑やぶどう畑が一緒に写っていないかを確認しましょう。
② 次に土地の様子を見る
植物の次は、地面や周囲の景色を見ます。
砂や岩が広がり、植物がほとんど見られなければ、乾燥帯を疑います。
一方、一面が草原なら、サバナ気候やステップ気候などが候補になります。
ここでは「草原だから同じ」と考えないことが重要です。
サバナ
→ 熱帯。丈の高い草とまばらな樹木が見られる。
ステップ
→ 乾燥帯。雨が少なく、丈の短い草を中心とする草原が広がる。
同じ「草原の写真」でも、気候は違います。
③ 農業や家畜を見る
写真に畑や家畜が写っていたら、かなり大きなヒントです。
気候と農業をセットで覚えておきましょう。
地中海沿岸
→ オリーブ・ぶどう・小麦など
→ 地中海式農業
乾燥帯の草原
→ 羊・やぎなどを移動させながら飼育
→ 遊牧
熱帯
→ 天然ゴム・油やし・カカオ・バナナなど
→ プランテーション
冷帯(亜寒帯)
→ 広大な針葉樹林
→ 林業
写真問題では、「この植物は何?」だけでなく、その地域でどんな産業が行われているかまで問われることがあります。
④ 建物は「最後の手がかり」にする
建物も重要ですが、建物だけで地域を決めないようにしましょう。
たとえば、次のような特徴があります。
東南アジアなどの高温多雨地域
→ 高床式住居
床を高くすることで、湿気を避けたり風通しをよくしたり、地域によっては洪水に備えたりします。
モンゴルなどの草原地域
→ ゲル
家畜とともに移動する遊牧に適した、組み立てや移動がしやすい住居です。
乾燥地域
→ 土や石などを利用した、壁の厚い住居など
強い日差しや暑さ、少ない木材など、その土地の環境に合わせた住居が見られます。
地中海沿岸
→ 石造りや白い壁の建物など
ここで注意したいのが、乾燥帯と地中海沿岸の建物が似て見えることがあることです。
だからこそ、建物だけではなく周囲の植物や土地も確認します。
「石造りの家」が出たらどうする?
たとえば、問題にこんな写真が出たとします。
白っぽい石造りの建物+乾燥した景色
これだけでは、地中海沿岸なのか乾燥帯なのか判断しにくい場合があります。
そこで周囲を見ます。
オリーブ・ぶどう畑がある
→ 地中海沿岸の可能性が高い
砂や岩が広がり、植物がほとんどない
→ 乾燥帯の可能性が高い
草原が広がり、羊などがいる
→ ステップ気候・遊牧を疑う
つまり、
建物を見る → 即答
ではなく、
建物を見る → 周囲の環境から確認する
ことが大切です。
写真と用語の組み合わせも覚えておこう
写真問題では、特徴的な景観と用語を組み合わせて覚えておくと強くなります。
| 写真・景観 | 覚えたい用語 |
|---|---|
| アマゾン川流域の密林 | セルバ |
| 熱帯の海岸・河口の森林 | マングローブ |
| 熱帯の草原 | サバナ |
| 砂漠の中に水や植物がある場所 | オアシス |
| モンゴルなどの草原 | ステップ・遊牧・ゲル |
| 地中海沿岸のオリーブ・ぶどう | 地中海式農業 |
| 冷帯の針葉樹林 | タイガ |
| 寒帯の樹木が育たない地域 | ツンドラ |
このあたりは、写真を見て用語を選ばせる問題にも対応できるようにしておきましょう。
写真問題はこの順番で見る!
写真を見て迷ったら、次の順番がおすすめです。
① 植物は何か?
↓
② 森林・草原・砂漠のどれか?
↓
③ 作物や家畜は何か?
↓
④ 建物や服装に特徴はあるか?
↓
⑤ 複数の手がかりから気候を決める
たとえば、
オリーブ+ぶどう+石造りの建物
→ 地中海沿岸
→ 地中海性気候
砂や岩+植物がほとんどない+オアシス
→ 乾燥地域
→ 砂漠気候
大草原+家畜+ゲル
→ モンゴルなど
→ ステップ気候
針葉樹林+木材
→ シベリア・カナダなど
→ 冷帯(亜寒帯)
というように考えます。
テストに出る!写真問題の重要ポイント
写真問題で一番避けたいのが、「この建物を見たことがあるから○○」と一つの特徴だけで決めてしまうことです。
特に、
石造り=地中海
草原=サバナ
暑そう=熱帯
といった決め方は危険です。
写真の中には必ずいくつかのヒントがあります。
植物・土地・農業・家畜・建物
を組み合わせて、
「なぜこのような暮らしや景観になっているのか」
まで考えられるようになると、初めて見る写真でも気候を判断しやすくなります。
第7章 同じ国・大陸でも気候は違う!世界の気候分布を地域別に整理
ここまで、熱帯・乾燥帯・温帯・冷帯(亜寒帯)・寒帯・高山気候について、それぞれの特徴を見てきました。
しかし、実際の世界地図を見ると、一つの国や大陸が一つの気候だけに分かれているわけではありません。
たとえばオーストラリアには、熱帯・乾燥帯・温帯があり、同じ温帯でも温暖湿潤気候や地中海性気候などが見られます。
グリーンランドも、内陸部と沿岸部では気候が異なります。
地図問題では、
「この国は何気候?」
と丸暗記するのではなく、
「この国・大陸のどのあたりなのか?」
まで見ることが大切です。
オーストラリア|北・内陸・南東・南西で大きく違う
オーストラリアは、一つの大陸の中にさまざまな気候がある代表例です。
大まかには、
北部 → 熱帯
内陸部 → 乾燥帯
南東部 → 温帯
南西部 → 地中海性気候
と覚えると分かりやすいでしょう。
北部は熱帯
オーストラリア北部は赤道に比較的近いため、一年を通して気温が高く、サバナ気候などが見られます。
代表都市としてはダーウィンがあります。
雨季と乾季がはっきりしていることが特徴です。
内陸部には乾燥帯が広がる
オーストラリア大陸の中央部から西部にかけては降水量が少なく、砂漠気候やステップ気候が広く分布しています。
オーストラリアの人口が東部や南東部の沿岸地域に集中している背景の一つにも、こうした内陸部の乾燥した自然環境があります。
南東部にはシドニー
オーストラリア南東部には温帯が広がり、シドニーは温暖湿潤気候の代表都市として覚えておきたいところです。
シドニーは南半球にあるため、
1~2月ごろ → 夏
7月ごろ → 冬
となります。
雨温図で日本とは逆の気温変化が出てきたら、南半球であることに気づけるようにしましょう。
南西部は地中海性気候
オーストラリア南西部には、地中海性気候が見られます。
パース周辺がその代表です。
南半球なので、1月ごろの夏に乾燥し、7月ごろの冬に降水量が増えるのがポイントです。
つまりオーストラリアは、
北=熱帯/内陸=乾燥帯/南東=温帯/南西=地中海性
という大まかな配置を最優先で覚えましょう。
ヨーロッパ|西ヨーロッパと地中海沿岸では気候が違う
ヨーロッパも、地域によって気候が大きく異なります。
中学地理では、特に西ヨーロッパと南ヨーロッパ(地中海沿岸)の違いが重要です。
西ヨーロッパは西岸海洋性気候
イギリスなどの西ヨーロッパでは、西岸海洋性気候が広く見られます。
代表都市はロンドンです。
高緯度のわりに冬の寒さが厳しくないのは、暖流の北大西洋海流と偏西風の影響を受けるためです。
一年を通して降水があり、夏と冬の気温差も比較的小さいことが特徴です。
地中海沿岸は地中海性気候
イタリア・スペイン・ギリシャなどの地中海沿岸では、地中海性気候が見られます。
代表都市として覚えておきたいのがローマです。
地中海性気候では、
夏 → 乾燥
冬 → 雨が多い
という特徴があります。
オリーブやぶどうの栽培とも結びつけて覚えましょう。
スペイン全体が地中海性気候ではない
ここは地図を見ると分かりやすいところです。
スペインでは地中海側を中心に地中海性気候が見られますが、北部から北西部の大西洋側には西岸海洋性気候が見られます。
「スペインだから地中海性気候」と国名だけで判断するのではなく、大西洋側なのか地中海側なのかまで見ることが大切です。
また、ヨーロッパからロシア方面へ進むと、海から離れるにつれて冬の寒さが厳しくなり、さらに北東方面では冷帯(亜寒帯)が広がります。
北アメリカ|北から南だけでなく、東西でも気候が違う
北アメリカ大陸は南北に非常に長いため、寒帯から温帯・乾燥帯まで、さまざまな気候が見られます。
北部は冷帯、さらに北は寒帯
カナダの広い範囲では冷帯(亜寒帯)が見られ、針葉樹林のタイガが広がっています。
さらに北極海沿岸へ進むとツンドラ気候になります。
つまり、
カナダなどの冷帯 → さらに北へ → 寒帯
という位置関係をつかんでおきましょう。
西部には乾燥した地域もある
北アメリカ西部の内陸には、砂漠気候やステップ気候などの乾燥帯も見られます。
「アメリカ=温帯」と一つにまとめてしまわないことが大切です。
南東部は温暖湿潤気候
アメリカ合衆国の南東部などには、温暖湿潤気候が見られます。
夏は高温になり、降水量も比較的多い地域です。
カリフォルニア沿岸の一部は地中海性気候
北アメリカにも地中海性気候があります。
代表的なのがカリフォルニア沿岸の一部です。
地中海から遠く離れていても、
夏に乾燥し、冬に雨が多い
という地中海性気候が見られることを覚えておきましょう。
アジア|熱帯から寒帯までそろう
世界最大の大陸であるアジアには、非常に多くの気候が見られます。
東南アジアは熱帯
赤道に近いマレー半島・インドネシア周辺などでは、熱帯の気候が広がっています。
シンガポールは、熱帯雨林気候を学ぶときの代表都市として覚えておくと便利です。
西アジアは乾燥帯
西アジアでは、アラビア半島などに乾燥帯が広がっています。
砂漠の景観や石油資源などと一緒に扱われることも多い地域です。
東アジアには温帯が広がる
日本の多くの地域などは温帯に属します。
東京は温暖湿潤気候の代表都市です。
シベリアは冷帯
ロシアのシベリア地方には冷帯(亜寒帯)が広く分布しています。
冬の寒さが非常に厳しく、広大なタイガが見られます。
チベット高原は高山気候
アジアには、標高の高いチベット高原もあります。
緯度だけでなく標高の影響によって気温が低くなるため、高山気候の代表地域として押さえておきましょう。
南アメリカ|アマゾンとアンデスをまず覚える
南アメリカ大陸では、アマゾン川流域とアンデス山脈の位置が非常に重要です。
アマゾン川流域は熱帯雨林気候
赤道付近に広がるアマゾン川流域では、熱帯雨林気候が見られます。
一年中高温で雨が多く、広大な熱帯雨林であるセルバが広がっています。
アンデス山脈には高山気候
大陸の西側には、南北に長いアンデス山脈があります。
赤道に近い地域でも、標高の高い場所では気温が低くなります。
そのため、
「赤道付近=すべて暑い」
とは限りません。
アンデス高地では、高山気候に適応した農業や暮らしが見られます。
南へ行くと気候も変わる
南アメリカ大陸は南北に長いため、南へ進むにつれて温帯などの地域が現れ、最南部には寒冷な地域も見られます。
したがって南アメリカは、
赤道付近=熱帯
だけで覚えないことがポイントです。
アフリカ|赤道を中心に気候が帯状に変わる
アフリカ大陸は、気候の分布を地図で理解するのにとても分かりやすい大陸です。
大まかには赤道付近から南北へ、
熱帯雨林 → サバナ → 乾燥帯
という変化が見られます。
赤道付近は熱帯雨林気候
赤道付近のコンゴ盆地などでは、一年中高温で雨が多い熱帯雨林気候が見られます。
その周辺にはサバナ気候
熱帯雨林気候の地域から南北へ離れていくと、雨季と乾季のあるサバナ気候が広がります。
草原に丈の高い草やまばらな樹木が見られる景観が特徴です。
北アフリカにはサハラ砂漠
さらに北へ進むと、世界最大級の砂漠であるサハラ砂漠が広がります。
ここは乾燥帯の代表地域です。
アフリカでは、赤道を中心に気候が南北に変化していくことを地図上で確認しておきましょう。
極地|グリーンランドと南極大陸にも違いがある
寒帯というと、グリーンランドと南極大陸が代表的ですが、ここでも少し違いがあります。
グリーンランド|内陸部と沿岸部で違う
グリーンランドの大部分は巨大な氷床に覆われています。
特に内陸部は氷雪気候で、最も暖かい月でも月平均気温が0℃未満です。
一方、沿岸部の一部ではツンドラ気候が見られます。
短い夏に気温が0℃を超えるため、場所によってはコケ類などの植物が生育できます。
したがって、
グリーンランド=すべて氷雪気候
と覚えるのではなく、
内陸部=氷雪気候/沿岸部の一部=ツンドラ気候
と理解しておくと正確です。
南極大陸|ほぼ全域が氷雪気候
南極大陸は、ほぼ全域が氷雪気候です。
大陸のほとんどが厚い氷に覆われ、最も暖かい月でも月平均気温が0℃未満となる地域が大部分を占めています。
中学地理では、
南極大陸 → 氷雪気候
を基本として覚えておけば十分です。
また南極は南半球なので、雨温図では1月ごろの方が7月ごろより気温が高いことにも注意しましょう。
世界の気候を地域別にまとめよう
最後に、地図問題で特に覚えておきたい分布を整理します。
| 地域 | 覚えておきたい気候分布 |
|---|---|
| オーストラリア | 北=熱帯/内陸=乾燥帯/南東=温帯/南西=地中海性 |
| ヨーロッパ | 西=西岸海洋性/地中海沿岸=地中海性/北東方面=冷帯 |
| 北アメリカ | 北=冷帯・寒帯/西部内陸=乾燥帯/南東部=温暖湿潤 |
| アジア | 東南=熱帯/西=乾燥帯/シベリア=冷帯/チベット=高山 |
| 南アメリカ | アマゾン=熱帯雨林/アンデス=高山/南部=温帯など |
| アフリカ | 赤道付近=熱帯雨林/その周辺=サバナ/北部=乾燥帯 |
| グリーンランド | 内陸=氷雪/沿岸部の一部=ツンドラ |
| 南極大陸 | ほぼ全域=氷雪 |
テストでは「国名だけ」で気候を決めない!
この章で最も大切なのは、一つの国や大陸に複数の気候があるということです。
たとえば、
オーストラリアだから温暖湿潤気候
スペインだから地中海性気候
グリーンランドだからすべて氷雪気候
と決めつけると、地図問題では間違えることがあります。
問題に地図が出てきたら、
① どの大陸か
→ ② 大陸のどの位置か
→ ③ 緯度・海からの距離・標高を見る
→ ④ 気候を判断する
という順番で考えましょう。
特に中学地理では、まず「オーストラリアの北・内陸・南東・南西」「ヨーロッパの西と地中海沿岸」「アフリカの赤道から南北への変化」を地図で説明できるようになると、気候分布の問題がかなり整理しやすくなります。
第8章 季節風と偏西風|テストに出る風のしくみ
世界の気候を理解するうえで、気温や降水量とともに重要なのが風です。
中学地理では、とくに季節風(モンスーン)と偏西風がよく登場します。
単に名前を覚えるだけではなく、
「どこから吹くのか」→「どんな空気を運ぶのか」→「気候や農業にどんな影響を与えるのか」
までつなげて理解しておくと、記述問題にも対応できます。
季節風(モンスーン)とは?
季節風とは、季節によって風向きが大きく変わる風のことです。モンスーンとも呼ばれます。
アジアでは、陸地と海のあたたまり方・冷え方の違いによって、夏と冬で風向きが変化します。
日本付近では、大まかに次のように覚えておきましょう。
| 季節 | 風向き | 風の特徴 | おもな影響 |
|---|---|---|---|
| 夏 | 南東の季節風 | 海から吹く暖かく湿った風 | 気温が高く、雨が多くなる |
| 冬 | 北西の季節風 | 大陸から吹く冷たく乾燥した風 | 日本海側に雪をもたらす |
※風向きは、風が吹いてくる方向で表します。「北西の季節風」は北西から吹いてくる風です。
なぜ夏の季節風は湿っている?
夏には、太平洋などの海から陸地へ向かって風が吹きます。
海の上には多くの水蒸気があるため、海から吹いてくる風は水蒸気を多く含んだ湿った風になります。
そのため、東アジアや東南アジア、南アジアなどでは、夏に多くの雨が降る地域が見られます。
なぜ冬の季節風は冷たく乾燥している?
冬になると、ユーラシア大陸が強く冷やされます。
日本付近には、大陸側から北西の季節風が吹いてきます。
この風は、寒い大陸からやってくるため冷たく、海ではなく大陸から吹いてくるため水蒸気が少なく、もともとは乾燥しています。
ただし、この風が日本海を渡るときに水蒸気を含みます。
その空気が日本列島の山地にぶつかって上昇すると雪を降らせるため、冬の日本海側では雪が多くなるのです。
季節風と稲作にはどんな関係がある?
ここは、記述問題にもつながる重要ポイントです。
アジアでは、季節風の影響を受けて夏に高温で雨が多くなる地域が広く見られます。
稲は生育期に高い気温と多くの水を必要とするため、このような気候は稲作に適しています。
そのため、東アジア・東南アジア・南アジアでは稲作が盛んです。
流れで覚えると、
夏の季節風
↓
海から湿った空気が運ばれる
↓
夏に高温で雨が多くなる
↓
稲の栽培に適している
↓
アジアで稲作が盛ん
となります。
記述問題ではこう答える!
問題例:アジアで稲作が盛んな理由を、季節風と関連づけて説明しなさい。
夏の季節風の影響で、高温で降水量が多くなり、稲の栽培に適しているから。
「季節風が吹くから」だけではなく、高温・降水量が多い → 稲作に適するまで書けるようにしておくのがポイントです。
偏西風とは?
もう一つ重要なのが偏西風です。
偏西風は、中緯度地域で西から東へ一年を通して吹く風です。
季節によって風向きが変わる季節風とは違い、基本的に西から東へ吹いています。
日本付近も偏西風の影響を受けています。
西ヨーロッパの気候との関係が重要
偏西風で特にテストに出やすいのが、西ヨーロッパの西岸海洋性気候との関係です。
西ヨーロッパの西側には大西洋があり、その海上には暖流である北大西洋海流が流れています。
偏西風は、その比較的暖かく湿った海上の空気を西ヨーロッパへ運びます。
そのため西ヨーロッパは、緯度が比較的高いわりに冬の寒さが厳しくなりにくく、一年を通して比較的温和な気候になります。
ここも、
北大西洋海流(暖流)
↓
海上の比較的暖かく湿った空気
↓
偏西風が西から東へ運ぶ
↓
西ヨーロッパは高緯度のわりに比較的温暖
と流れで覚えましょう。
記述問題ではこう答える!
問題例:西ヨーロッパが高緯度のわりに比較的温暖なのはなぜですか。
暖流の北大西洋海流と偏西風の影響を受けるため。
さらに説明を求められたら、
北大西洋海流によって暖められた海上の空気が、偏西風によって西ヨーロッパへ運ばれるため。
と書ければかなり強いです。
季節風と偏西風|テストではこう出る!
| 頻出キーワード | テストでの聞かれ方 |
|---|---|
| 季節風(モンスーン) | 「季節によって風向きが変わる風を何というか」→ 季節風(モンスーン) |
| 夏の南東の季節風 | 「日本では夏にどの方角から季節風が吹くか」→ 南東 |
| 冬の北西の季節風 | 「日本では冬にどの方角から季節風が吹くか」→ 北西 |
| 稲作 | 「アジアで稲作が盛んな理由を季節風と関連づけて説明しなさい」→ 夏の季節風の影響で高温・多雨となり、稲の栽培に適しているため |
| 日本海側の雪 | 「冬に日本海側で雪が多いのはなぜか」→ 北西の季節風が日本海で水蒸気を含み、山地にぶつかるため |
| 偏西風 | 「中緯度地域で一年を通して西から東へ吹く風を何というか」→ 偏西風 |
| 北大西洋海流 | 「西ヨーロッパが高緯度のわりに温暖な理由を答えなさい」→ 北大西洋海流と偏西風の影響を受けるため |
| 西岸海洋性気候 | 「偏西風の影響を強く受ける西ヨーロッパに広がる気候を何というか」→ 西岸海洋性気候 |

コメント